2011年 06月 20日
更なる六月 |
ロッテルダム詩祭へ行って来た。
毎年6月はここでスタッフや各国編集者の誰彼と再会することが恒例になっている。
この組織が素晴らしいのは、いろんな事情で旅立っていったスタッフたちが、毎年この詩祭のときだけは手伝いに戻って来て、さながら大きな家族の再会の様相を呈することだ。
いまも現役で編集長を務めているサラや技術のヤン、ロジスティックのカーチャやプログラム編成のコリーンに加えて、かつての同僚たちが三々五々駆けつけて、勝手知ったる会場で忙しく立ち働く。朗読会が終った後もグラス片手に話しが弾み、そのうちホールには大音響鳴り響いて夜更けまで踊り騒ぐ。いつのまにか互いの家族とも友達になっている。
今回は先代の編集長ミシェルとはすれ違いだったのだけれど、ミュンヘンへ帰る途中のアムステルダムのカフェまで、猛烈な風と雨の中を自転車に乗って会いにきてくれた。熱い飲物で身体を温めながら、「土佐日記」の話などし、オランダでの出版を薦める。彼女はいま文芸書の編集をやっているのである。
そう云えば二年前にもここでお茶を飲んだっけ。
詩祭の千秋楽はこの日の夜なのだが、後ろ髪ひかれつつ午後のフライトでミュンヘンへ。翌日、すなわち今日が娘の18歳の誕生日なのだ。ドイツでは18歳で成人と見なされるので、このお祝いは特別だ。もうすぐ10数名のゲストがくることになっていて、父も昨日の夜から作業員として徴用されているのである。
by foryoureyes
| 2011-06-20 23:42