2010年 05月 27日
Jazz |
Y平君が日本からの土産に持ってきてくれたNHKの番組、坂本龍一の音楽教室「Jazz編」を観て大変興奮する。
Jazzがアフリカの民俗音楽と西洋のクラシック音楽がぶつかったところに生じたというのは、近代詩の成立における西洋詩学と伝統的な定型詩のぶつかりあいに重なるし、Jazzの基本のひとつが掛け合いと即興にある点は、そのまま連詩の原理にあてはまる。
Jazzはその衝突から出発して新しい普遍的な表現形式を確立したが、日本の現代詩はいまだに衝突の延長線上で反発しあっているだけのように思える。これを逆に見れば、統合という方向に進むことによって、まったく新しい可能性が開けてくるのではないか。Jazzにおけるスタンダード・ナンバーとそこから派生する無数の変奏というようなことも、現代詩の世界への応用を示唆していると思えてくる。ジャズのセッションをまねた新しい連詩の形式などもありうるのではないか。
by foryoureyes
| 2010-05-27 00:49