2010年 01月 03日
16年前からの手紙 |
元旦の朝、妻はクリスマスツリーに息子と娘へのお年玉を置いていた。
クリスマスプレゼントをやったばかりなのだから、お年玉は余計なような気もするが、日本にいれば親戚一同から貰える筈のお小遣いだの心遣いだのがないのが不憫なのだという。母親なのだなあ、と思う。
お年玉と並んで古びた封筒も置いてある。For Baby Yotsumoto - to be opened January 1, 2010と書いてある。中には黄色い便箋に7つの異なる筆跡で、April 17, 1993 For Baby Yotsumoto "To Be Read January 1, 2010". 1993年4月と云えば娘の生まれる2ヶ月前。当時我々はシカゴ郊外に住んでいたのだが、妻によれば近所の仲の良い主婦たちがBaby Showerをしてくれたときの余興として貰った手紙なのだという。娘の名前がまだ決めていなかったので Baby Yotsumotoとなる訳である。
娘を起こして読ませてやる。7人がそれぞれ16年後の未来を予想して、What Will Be In (流行っているもの) What Will Be Out (廃れているもの)をリストアップしている。流行っているものには、セサミ・ストリート、動く歩道、コンピューター、家事ロボット、月面旅行など。廃れているものには、寿司バー、ガソリン式自動車、フロッピー・ディスク、スニーカーなどが挙げられている。我が家の壁にはその時の写真がまだ飾ってあるが、音信のある人は半分くらいだ。16年という歳月を振り返る。その間、忘れずにこの手紙を持っていた妻の気持ちにも思いを馳せる。
by foryoureyes
| 2010-01-03 05:38