2011年 02月 26日
イスタンブールから |
友、遠方より来る。
イスタンブールの詩人、Gokcenurである。
いきなり連絡があって、ミュンヘン市に招待されて、いま街にいるという。
もっと早く言えよ、うちに泊まってもらったのに、などといいながら市内のカフェに会いに往く。
3年ぶりの再会、リトアニアの相互翻訳ワークショップで一週間寝起きとともにし、いっしょに巨大プールで裸の付き合いをした仲である。
夕方、マリエン広場裏のホールで朗読会とトルコ語の作詩ワークショップ。
私の詩集『言語ジャック』に収録されている「夜の弟」という作品は、彼のスタイルを拝借したものだ。彼の詩の日本語訳は「びーぐる」Vol 3に掲載した。
Gokcenurは詩人・翻訳家として活躍する一方、イスタンブールのエンジニアリング会社の若手重役でもある。「儲かってまっか?」と訊くと「まあまあでんな」と答えながら、こうつけ加えた。「実は仕事を辞めて書くことに専念したと云っていた君が羨ましくて、ぼくも40歳の誕生日にいったん引退する決意をしたんだ。それは来週に迫ってるんだが、やんどころない事情があって延期になったよ。二人目が生まれるんだ」
上の娘は今年6歳、ふたりめは男の子だという。それでは祝杯をあげねばならない。ミュンヘンの夜は深まるのであった。
by foryoureyes
| 2011-02-26 04:16