2011年 01月 20日
ピアニスト |
週末を音楽に浸って過ごしたせいか、以前観た「ピアニスト」というフランス映画をもう一度観たくなり、DVDの山の下からようやく見つけ出して来た。
映画自体も充分面白かったが、今回あらためて深く心を打たれたのは、主演女優であるイザベラ・ユペールのコメンタリー。映画の場面にそって、彼女が役者としての解釈を述べてゆくのだが、その言葉の知的で、明晰なこと。まるで良質の散文詩を読んでいるような印象である。実際のところ、日本の現代詩に関する批評の平均的なレベルをはるかに上回っている。そして言うまでもなく、その深い知的な理解は、実際の演技における生々しい肉体性へと置換されているのである。
彼女の主演映画をチェックしよう。マーラーもシューベルトも追っかけねばならないし、とかく忙しいのである。
by foryoureyes
| 2011-01-20 06:03