2010年 12月 14日
氷結カメラ |
約4ヶ月ぶりにフィンランドで週末を過ごす。
暗いうちから起きだして「びーぐる」の原稿を書くうちにようやく空が明けてきたかと思ったら、時計の針はもう10時近くを指している。前にここで過ごしたときは白夜だったのに、今や冬至。昼過ぎになっても太陽は地平のかなたの煙突よりも高くには昇らない。真昼の夕日が部屋のなかに射し込んで息を呑むような美しさ。一行書いては写真を撮り、写真を撮ってはまた一行書いてと仕事はなかなかはかどらない。2時ともなれば本当の日没である。慌てて外へ出る。気温マイナス18度。まず最初のカメラのストラップのビニールが凍って曲がらなくなり、そのうちカメラ内部の機械仕掛けが凍り付いてシャッターが切れなくなった。デパートをひやかして解凍する。数日前夢のなかで食べたあのカメラであるが、散々な目にあって気の毒なことである。
夜、親友が夢に出てくる。犬を連れていて、私は親友とではなくその犬と話している。もっとも彼のあだ名はStray Dogであったので、あれはやっぱり友人だったのか。犬の声は澄んだ少年のそれであった。
by foryoureyes
| 2010-12-14 06:56