2009年 12月 03日
複雑化する家庭内経済と密約 |
このところよくDVDで映画を観る。昨日は「JAWS」を観た。
「びーぐる」と「PIW」の締め切りが重なり、さらに「手帖」新年号その他の原稿もまだなのに、そんな暇があるのかと云えば、それはないのである。
にも拘らず観るのは、悪魔の誘惑があるからなのであって、この場合の悪魔は誰あろう息子である。
こやつがDVDを買ってきては、夕食が終わると「これ、観ない?」と持ってくる。
それでついつい観てしまうのである。
妻は息子がそんなにDVDを買うお金をどこから得ているのかと不審がっているが、これには裏の事情があるのである。
すなわち通称「優良DVDお買い上げ制度」というものであって、息子が買ってきた映画を私が観て、これは面白いと思ったら、その代金を払ってやるのである。
妻が聞いたら反対するのが分かっているし、妹が知ったら羨ましがるに決まっているので、これは関係者の間だけの密約なのである。
結局悪魔の誘惑の出所は私の財布だということになるのだが、これは息子との間の一種の会話であって、この場合の通貨は言語なのである。
制度発足以来、買い上げに到らなかったことはほとんどない。
息子と私の映画に関する趣味が近い、というよりも、息子が私の好みをよく読んで、買い上げて貰えそうなものだけを持ってきているのだろう。それでいいのだ。
by foryoureyes
| 2009-12-03 05:51